DISCOGRAPHY



- KISMET -
Prikosnovenie 042 CD



TIMING
THE LETTER

SEA OF CLOUD

DE JA-VU

EMBRYO

YOUR LONG SHADOW

一期一会
-
Once a lifetime -
TATARSKIY PROLIV
A GIRL IN A FIELD



全 9 曲 2000


KISMETという言葉はトルコ語を源として、「運命」を意味する滅多に使われない
言葉です。しかし、もしも運命が私達にKISMETを聴かせようとしているのだとしたら、
私達はこのJACK OR JIVEの美しい作品を,、さながら貴重な宝石の様に
扱わなければなりません


このアルバムは非常にアンビエントな「TIMING」というトラックで始まります。
軽い電子音のビートはさながら時計のようです。CHAKOは彼女自身の言語で囁き、
柔らかく軽やかで朗々と響く何重もの層を作り出し、この曲をアルバムの中でも
特徴的なものにしています。

2曲目はよりノスタルジックで、死別した人を思い起こさせるような響きを持っています。
メロディアスで、高められたヴォーカルの背後には水晶のような鈴の音とピアノの
音が寄り添います。

次に、"A sea of clouds"が来ます。ここで、歌手は道に迷い、既知の世界への視力を
失ってしまったように思えます。シンセ、ピアノ、そして繰り返されるフレージングは、
風のままに動くイメージを喚起させます。

4曲目は、インストゥルメンタルで、アルバムの中で最も長い曲です。
繰り返されるシンセのレイヤーはとても斬新な調子で、衝突するちいさな金属の音と
重なります。それら全てが、瞑想と深い思索へと誘います。
この曲はこのアルバムの前半と後半の掛け橋の ようなものだと思います。

5曲目で再びCHAKOが登場します。儚い、話すのと歌うのとの間のような調子で、
感動的なハルモニウムやその他の音像の中で歌います。
非常に静かで、理解しやすい、たとえば、何かを発見した瞬間のような印象です。

6曲目はピアノのメロディで始まり、次第にアジア的な儚さへと 移行していき、声と
ピアノが同じ言語での呟きになって行きます。 それでもまだ、とても柔らかく、
思索を誘うような音楽です。

7曲目で音像は夢の像へと変化します。この夢は明快で静かで、水晶のような響き
を持ち、そこかしこで終わることの無い輝きが続いています。
CHAKOのうめき声は次第に次第に近づいて来、第二の声(ハーモニック技術?) が
風の音と共に現れ、全てがゆっくりと聴いているものに近づいて来ているような
印象を与えます。

もっとも深く、心に作用する曲は”タタール海峡”かもしれません。
一音のレイヤーと静かなフルートの合わさった音で構成されています。
そして、連祷のように、CHAKOは戦後の物語を紐解きます。
悲しさと希望の間で、わたしたちは、自分の記憶について沈思黙考するべく
取り残されます。ここでは歌唱の技術は新しく例外的、むしろ高踏的で、
魂の言葉でメッセージを運びます。

アルバムの最後に、JOJは少し古い曲、"A girl in the field"を持ってきました。
エセアリアルさは少なくなりますが、それでも不可思議な雰囲気です。
この曲はフルートとリチュアルなサウンドで構成されています。
CHAKOの歌い方はシンプルで、反復的はありませんが、
まだ とても柔らかく、儚いです。


まとめると、KISMETはJOJのヴォーカルと音楽の革命的な業績に確実に一歩を
残しており、THE EARTHの豊穣さへの直接のレスポンスで あるとも言えます。 
KISMETの願いは思索と感情の星々の下でうまれました。
非時間性と果てしないイメージの、音の、夢の風景の間でKISMETは、わたしたちの
意識上の行いや働きの因果律を問うているように思えます。
言いかえるならば、天国からの贈り物です!



written by Simon (from France)


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